新しい投稿シリーズの2回目です。第1回目の南紀夫さんお気に入りの和実家(なごみや)に行ってきました。料理とお酒と器とインテリアのお店で、また、時々行きたいなと思わせるお店でした。

 今回は少し趣向を変えて、「私のお気に入りの家具」を紹介します。建築設計、デザインを仕事にしていると、自宅のインテリアにも気を使い、良い家具を置きたくなるものです。その中から二つ紹介したいと思います。

 ワシリーチェア

ハンガリー生まれのモダニズム建築家であり、家具デザイナーであるマルセル・ブロイヤーのデザインです。ドイツバウハウス時代の1925年、自転車のハンドルに着想を得て、恩師の画家ワシリー・カンデンスキーの為にデザインしたもので、曲げた金属パイプと厚い革で構成されています。85年前のデザインとは思えないモダンな、直線基調のデザインで、座面と背もたれが斜めに90度で交わっているところが非常に美しく機能的です。現在はニューヨーク近代美術館の永久コレクションに納められています。

約25年前に結婚と同時に2脚購入し、当時から現在に至るまで、テレビとオーディオセットの対面に2脚設置し、モダンなリビングルームに溶け込んでいます。体重で、革が少し撓んできましたが、それがさらに座りやすくしています。

 

サイドテーブル

アイルランド生まれの女性家具・インテリアデザイナー・プロダクトデザイナーである、アイリーン・グレイのデザインです。1926年に発表した自身のフランスの別荘のためにデザインした家具の一つで、これもニューヨーク近代美術館の永久コレクションに納められているようです。丸型の金属パイプと天板のガラス、高さの調整できる仕組みが、非常に美しく機能的です。

ワシリーチェアとマッチする、サイドテーブルを探していて、このテーブルを見つけました。現在は通販で1万数千円でイミテーションが買えますが、当時は10万円以上もするので、香港の家具屋さんで偶然見つけ、3万数千円で購入し持ち帰ったものです。20年ほど前のことです。

 

80数年前のデザインの物を、20数年前に購入し、いまだに使い続けることの出来るこのデザイン、機能に非常に満足しています。機能的なものは美しい、また、美しいものは機能的です。いつまでも使い続けたい、「私のお気に入り」です。

このエッセイは事務所協会会報とリンクしています。