私のお気に入り                       鹿島建設㈱  早川 雅之 

スポーツバイクの運転歴、所有歴もかれこれ、40年近くになる。その間に所有した、スポーツバイクは3台。今も、自宅の狭いマンションに置いてある。1台は寝室のベッド際に、2台は、就職して不在になった娘の部屋に鎮座している。(自転車好きの人間にとっては自転車の事をバイクと呼び、自動二輪の事はモーターバイクと呼ぶ。)したがって、ここではスポーツ用自転車の話である。

1台目は、スチール製のツーリングバイク。大学入学と同時に購入した40年物である。

2台目は、アルミニウム製のマウンテンバイク。約20年前、インドネシア・ジャカルタに赴任した時に購入した。そして3台目は、約3年前に購入した、アルミニウムとカーボンのハイブリッド(混在)な、ロードバイクである。それぞれのバイクにまつわる思い出と特色を簡単に紹介したいと思う。

 1:ツーリングバイク(10段変速)

  受験勉強から解放され、大学生活を満喫するために、そして、全国を自転車で旅する目的で購入した。当時はスチール全盛の時代で、ハイテンション鋼とそれより少し強度のあるクロームモリブデン鋼が選択できた。1万円程度加算して、クロームモリブデン鋼のバイクを当時6万円で購入した記憶がある。

自転車乗りは軽い自転車を求め、確か12.5㎏程度(現在のママチャリは約20㎏程度)だったように記憶する。少しでも軽い、アルミニウム製の部品を購入しては、取り替えて軽さを競ったものである。北は北海道宗谷岬から、南は沖縄まで、全国津々浦々、総延長約12,000km旅であった。

25年ほど前から、実家の蔵に保管していたものを、数年前に自宅に持って帰り、さび落としを行い、タイヤ、チューブ、ブレーキ、ブレーキケーブル等を取り換え、現在走行可能な状態にして、家の中に保管している。フレームの線の細さと、アルミニウム製の各パーツの美しい1台である。

 

       ツーリングバイク               北海道道南にて

2:マウンテンバイク(21段変速)

  1996年、仕事でインドネシア・ジャカルタに赴任した時に、現地のバイクショップで購入した。当時はスチール製から、アルミニウム製、チタニウム製に移行時代で、チタニウム製は現地通貨で100万ルピア(当時のレートで約5万円)高く、やむなく300万ルピア(約15万円)のアルミニウム製で我慢した。線の細い美しいスチールバイクと比べ、アルミニウム製は強度が落ちるので、必然的にフレーム自体が太くなる。タイヤの太さ、ごつさと相まって、全体的に骨太なイメージとなるが、アルミニウム本来の素地を生かした仕上げが、それを軽減している。

現地のサイクリングサークルに所属し、バナナやマンゴーの樹木のあるジャングルのような林道を泥だらけになって、ツーリングを楽しんだものである。

  日本に帰任後は、タイヤを一般の公道でも走れるように、トレッドの少ない、幅の細いものに取り換え、ハンドルバー、シートポスト(サドルの支柱)等の不要な長さを切断し、部品の交換等も行い、10㎏を割る重さに改造し、日常用として使用している。このバイクも距離計が9,000km程度に達している。

 

       マウンテンバイク          ジャカルタ郊外、林道にて

3:ロードバイク(18段変速)

  約3年前、世間一般にロードバイクが浸透し始めた頃、日常用マウンテンバイクでは物足りなく、また、運動不足解消のために購入した。重量は約9㎏。現在は、カーボン製が全盛で、25万円程度以上出せば、フルカーボン製となるが、費用節約のため、アルミニウムとカーボンのハイブリッド(混在)なもので我慢したが、今思えば、フルカーボン製を購入すべきだったと後悔している。

週末に、我が家のある人工島の周囲をフルスピードで走行し、運動不足解消と、日常のストレス発散のために使用しているが、昨年の夏、自転車レースに参加してみた。10kmレース(年齢は30歳以上、上限なしのクラス)に参加したが、初めての参加で戦略を間違い、時間切れ失格となった。平均時速35km以上でないと時間内にフィニッシュできない。現在、今年の夏に向けて、トレーニング中である。このバイクも距離計が2,000km程度に達している。

スポーツバイク(特にロードバイク)を楽しむには、ヘルメット、スポーツグラス、ビンディング、専用シューズ、専用ウェア、専用グラブは不可欠で、これらに要する費用も5万円以上必要となる。

 

       ロードバイク                10kmレース参加

 自動車が進化したのと同様に、スポーツバイクもこの40年間で格段に進化した。素材の進化による軽量化・空力化がそれである。スチール~アルミニウム~チタニウム~カーボン+スチールのハイブリッド~フルカーボンへ、素材の丸断面~楕円断面へと、軽量化と空力化を求め進化している。その反面、バイクを整備する楽しみが減少している。ハイテクになればなるほど、自分で整備する、部品を取り換えるなどいわゆる「いじる」事が難しくなっている。「いじる」事もバイク所有の楽しみである。

4台目のバイクを所有できるとしたら、スチール製の線の細いフレームを特注し、25年から30年前ほど前の、アルミニウム製ビンテージ部品を取り付けたロードバイクを作りたいと思う。しかし、費用は100万円を下らないと思われ、夢物語である。現実的な4台目は、ミニベロ(タイヤサイズの小さな、変速機付スポーツバイク)と呼ばれるバイクとなるだろう。